囚われの身《解》〜夢見る少女じゃいられない〜/星名 泉花
【あたしは、囚われの身】
十七歳の優里で家出少女だった。
橋の下、あと腐れのない場所を居場所にして日々を過ごす。
身を売ることで生きる価値を見出す日々。
ある日、橋の下から人がいなくなる。
突然の出来事に戸惑う優里であったが、目の前に現れた男によって連れ去られてしまう。
「目的はなに? お金なんてないよ」
「お金なんてどうでもいい。俺は君が従順になってくれれば満足だ」
どうせ、誰もあたしの叫びに答えはしない。
あたしに居場所なんてないのだから。
「一度は警告を出してるんだ。傷つく覚悟は出来てるはずだ。わかってるよな?」
利用価値がないと見捨てられてしまったらそれこそ自分は生きていくことが出来なくなってしまう。
あたしの居場所はどこ?
さまよい歩き、今日も囚われる。
【あたしたちは夢なんか見ていられない】
https://estar.jp/novels/26177418