真のヒロインは悪役令嬢でした 〜私とあなたの悪役〜/星名 泉花
聖女・ファルサは愛するレクィエスの妻として生きてきたが、魔物との戦いによって死に、バッドエンドを迎えてしまう。
倒せる力を持つのは夫のレクィエスだけ。
だが魔物との最終決戦にて夫は戦いを放棄する。
そして死へと向かうファルサが最後に耳にしたのは絶望へと落とす夫の言葉だった。
「ごめん、愛してる。──ウェリナ」
それはかつてファルサに嫌がらせをし、強欲に生きたレクィエスの元婚約者の名であった。
ウェリナは淫らに悪行を積み重ね、最後は断頭台で処刑となった悪女であった。
ファルサは絶望の中、ウェリナへの憎しみを抱いて死んでいった。
だがファルサは、悪の公爵令嬢、ウェリナ・リガートゥルの身体に入って過去へと戻っていた。
そしてウェリナとして再び、愛した夫・レクィエスに再会する。
「オレは……ウェリナ。君を愛してるよ」
未来で最後に聞いた言葉が真実であったと知り、ファルサは地獄の業火に焼かれた。
なぜならレクィエスは一度もファルサに愛してると言わなかったから。
ウェリナへの憎しみを募らせながらも、ファルサは誰も傷つかない道を模索し結論を出す。
心を殺し、ウェリナの破滅を回避しようと。
だがウェリナへの憎しみは募るばかりであった。
何故、ウェリナを幸せにしなくてはならないのかと闇を膨らんでいく。
やがてウェリナについて知り、見えてきた真実はあまりに残酷なものであった。
これは愛に縛られた女の戦いの物語。
※11.5.お知らせ→再編集を裏で進行してます。執筆再開までもう少しお待ちくださいm(_ _)m
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