短編小説「宗教的な病気」|釈迦の耳に念仏|目的は世界征服への貢献
東欧の食卓 私はその家族の末っ子として生まれた。 東欧のどこか、国の名前はわからない。石造りの古い家で、大きな木のテーブルを囲んで、いつも家族みんなが笑っていた。兄が何人いたのか、姉が何人いたのか、数えようとすると不思議と思い出せないのだが、とにかく大勢いた。食事のたびに誰かが冗談を言い、誰かが笑い、スープの匂いが部屋中に漂っていた。 幸福な家族だった。少なくとも、そのころは。 ある晩、兄のひとりが食卓に来なかった。 翌朝も来なかった。部屋で横になっているという。熱があるのか、痛みがあるのか、誰も詳しく教えてくれなかった。私は心配になって家族の顔を見回したのだが、誰も心配し
https://note.com/shakanomimi/n/n046726ae1ae2