【概要】
「ヒトの生きる無意味さとカワイイ」をテーマとしたインスタレーション作品です。
私は人間の生に普遍的な意味は存在しないと考えています。本作では、その前提のもとで「南海聡」という個人の存在に焦点を当て、自身の内面や自己認識について考察しました。
作品内では、AI生成された美少女、自身のSNSアイコン、理想化されたアバター、プロフィール帳などをモチーフとして用いています。これらは現実と仮想、他者から与えられた属性と自ら選択したアイデンティティの境界を示すものです。
また、本作における「カワイイ」は単なる装飾ではなく、自身を守るための鎧であり、窮屈な環境への抵抗の象徴として扱っています。大量に生成・消費されるデジタルイメージを手作業によって描き直す行為や、画面から溶け出すような表現を通して、曖昧で揺らぎ続ける自己の輪郭を可視化することを試みました。
孤独によって自分と向き合いながらも、他者との関係の中でしか自己を定義できないという矛盾を抱えたまま、人間の存在とアイデンティティについて問いかける作品です。
【制作時期】
2022年
【制作時間】
3ヶ月
【サイズ】
F13
【画材】
アクリル絵具