昔話・童話を自分風に描くとどうなるかという企画でリクエストを募ったところ「鉢かづき姫」をいただきました。絵本で見たことがあったため、マイルドに加工された大まかな話は知っていました。しかしいざ描こうと思ったらどのシーンがいいかと迷いました。
小さい頃だったら不運なお姫様が幸せになってよかったね! で思考が終わるのですが、大人になった今、やはり二人の出会いをじっくりしっかり丁寧な描写で見たいと思い立ちました。
「甘酸っぱい恋心ぶわっっとしてて隠しきれてません!!!」が伝わるよう、キャラクターの表情や全体的な線の柔らかさ、色合いなど考慮して描きました。鉢が妙にボロボロ(壮絶な人生)なところや、齢13しかもこんなにきゃしゃな体で下働きをする姫の健気さ、そんな姫を心配して見守る若き公達、ひかれあう二人、それを感じ取ってもらえたら嬉しいです。
