【今回の対応範囲】
・企画・構成・ライティング・デザイン・インフォグラフィック作成・WordPress納品
(画像素材、ロゴは先方ご提供)
私は「左脳的デザイン×CFO視点」をコンセプトにLP制作を行っていますが、文言だけ見ると??となる方も中にはいらっしゃるかもしれません。
そこで、私が普段どのようにしてLP制作について向き合っているか、「思考プロセス」や「提案意図」を理解していただくことで、
LP制作依頼をされる際のヒントにしていただければと思い、本記事を書きました。
尚、以下の点についてはご承知ください。
【お断り】
本事例解説は当方やサービスの「制作方針・プロセスのご理解促進」を目的とした記事です。
そのため、顧客側の詳細状況や提案に対するご判断結果などはぼかしたり抽象化している場合があります。また、あえて記載していない場合もあります。
(※ 公開情報以外の、顧客情報の保護のため)
あくまで、当方の提案過程のご理解が目的です。
ご理解の程よろしくお願いします。
尚、本事例のお客様は優れた独自ノウハウを持ちながら、私からの提案にも非常に柔軟にご対応・ご理解いただいき、戦略的なご判断をされました。
お客様のご理解とご協力のおかげをもちまして、スムーズな進行ができ、素晴らしいLPが完成しました。
では、事例解説の開始です。
まず、デザインに入る前の「前提条件の整理」で、お客様の事業リスクを回避し、「勝てる土俵」を提示しました。
① 市場規模の試算とエリア戦略
お客様の市場・エリアとして「地域密着」or「全国展開(オンライン)」の選択肢がありました。
そこで、どちらの選択肢を選ぶかの判断基準として、フェルミ推定を用いて商圏ごとの市場規模を試算しました。
・地元エリアの婚姻件数や婚活サービス利用率を調査
・市場範囲の提示:「対婚活市場」にするか or「対結婚相談所市場」にするか
➡1次商圏~3次商圏の売上ポテンシャルを算出して「想定市場規模」を提示。
提案: 「地元エリアだけでも十分な売上が見込めるか?」を数字で可視化し、リソース配分(広告費や移動コスト、キャッシュフロー)の判断材料を提供しました。
経営理論のバックボーンとしては
・STP戦略
・5フォース分析
等のフレームワークを使用しています。
(※ お客様には専門用語は使用せず、平易な言葉や事例・参考記事提示等で説明しています)
LP制作に直接影響がない上位レイヤーの概念と思われるかもしれませんが、LP制作において例えば
・「他社との違い」:比較対象が「他婚活サービス」になるのか「他結婚相談所」になるのかで掲載コンテンツが変わってきます。
・ターゲットの絞り込み
等、実務的な影響を左右する重要なプロセスです。
このように、私は「経営戦略(理論=根拠)からLP制作実務への落とし込み」を意識してヒアリングと提案を行っています。
尚、前述のように当方の提案に対してお客様がどのような判断をされたかは非公表とさせていただきますので、ご理解ください。
② リスク管理(景品表示法の遵守)
経営リスク管理の観点から安易な「地域No.1」「業界TOPクラス」という文言の使用を控え、景品表示法の概要と近年の取締状況についてお伝えしました。
指摘: 近年のステマ規制・景品表示法取締の厳格化を踏まえ、客観的な調査データのないNo.1表記は「優良誤認表示」のリスクがあることを説明。
対応: 安易なNo.1表記を避け、事実ベースの記載により信頼性とコンプライアンスを両立させました。
ココナラでも利用規約により景品表示法の遵守が規定されています。
尚、当該内容はお客様の当時の状況の指摘ではありません。あくまで当方の提案として、一般的な法的見解の提示を行ったという説明のための記載としてご理解ください。
③ 集客キーワードの選択支援(ブルーオーシャン戦略)
Googleキーワードプランナー等を用いて、「勝算を高める」キーワードの選択支援を行いました。
分析:想定はビッグワードであり、競合性が高く、それだけでは広告費が高騰する可能性。
調査:私は広告代理店業務も行っており、広告運用の実務も行っています。
そこで、お客様の事業に関するキーワードを調査し、Googleキーワードプランナー等にて検索ボリューム・競合性等の確認を行いました。
その結果、当時「再婚」などのキーワードは一定の検索ボリュームがありながら競合性が低い「ブルーオーシャン」と判断できました。
提案:分析・調査結果を踏まえ、低予算でも質の高い見込み客を獲得する戦略を提示
④ モニター募集 vs セミナー集客(営業戦略・LTV)
LPの問い合わせゴールとして、
・セミナー集客
・モニター募集
の選択肢が考えられました。
実績作り・問い合わせ後の営業フロー・LTV予測(※商材の特性上リピート利用は原則少ない)という観点から、お客様のご判断の支援を行いました。
このように単に作業としてLPを行うのではなく、
・顧客の事業状況
・営業戦略・戦術
・事業特性
を考慮して、LP制作を行っています。
以上が、主な戦略面での支援=CFO視点でのLP制作提案事例です。
尚、当然のことながら当方は判断材料やソースの提示及び選択肢のメリットデメリット説明等の判断基準の「提案」のみを行っており、最終は発注者様の経営判断によって決定されます。
戦略が決まった後、それをLPという形に落とし込む際も、全ての要素に「理由」と「根拠」を持たせました。
① フレームワーク(QUESTフォーミュラ)の採用+データ提示で根拠の強化
今回の商材は「新しいサービス」かつ「女性ターゲット」だったため、QUESTフォーミュラというセールスライティングの型を採用しました。
Qualify(絞り込み): 30代という単純な区分だけでなく「成婚できる人、できない人」という辛辣な見出しで、ターゲットを絞り込み(ドキッとさせ)、自分事化させました。
↓
Understand(共感): 先方代表ご自身の失敗談や苦労話をストーリーとして語り、共感を生みました。
↓
Educate(教育): 顧客のUSP=独自のメソッドを図解化し、なぜこのサービスが必要なのかを論理的に説明しました。
また、同時に業界大手の調査データをもとに
・短期間に安心して本気で成婚したい人にはおすすめ、という絞り込み
・カウンセラーが伴走することで成婚につながっているという客観性
を強化しています。
このデータの活用により発注者相談所のメリット提示とともに、
「真剣に成婚したい人にとっては、結婚相談所の利用は有効」という根拠提示により、他の婚活手法→結婚相談所利用という選択肢への流入を図りました。
② 独自メソッド→サポートステップの図解(インフォグラフィック)
お客様の頭の中にあったノウハウやサポートステップをヒアリングし、体系化した上で「図解化(インフォグラフィック)」の作成を行いました。
具体的には、 成婚までの「5つの壁」をセールスファネル(三角形の図)としてインフォグラフィック化しました。
代表の顔を模したと思われるアイコンを添えており「5つのステップに寄り添う」ことを表現しています。
これによりユーザーは「何をすればよい」「このステップなら成果が出そう」というサポート内容の再現性を視覚的に表現しました。
③ ターゲット心理に合わせたデザイン設計
「30代女性」に響くデザインとして、同業他社だけでなく大手情報誌(ゼクシィ等)との差別化を図りました。
・コンセプト: 「高級感」と「親しみやすさ」のバランス型。
・配色: ワインレッドとゴールドをアクセントに使い、安っぽさを排除。
・フォント: 明朝体を適切に使用し、洗練された大人の女性に向けた信頼感を演出。
尚、単にセールスライティングの型やデザイン理論に当てはめるだけではなく、以下のように「より共感を得られる仕掛け」も工夫しています。
例えば、
・「婚活中の様子の女性(Before)」から「祝福されている未来(After)」へ、ストーリーに合わせて画像を配置し、感情を動かす構成。
・最後に結婚1年後の未来を想起させるセクションを追加して、本質的なゴールやニーズ(「成婚」ではなく【結婚後の楽しい生活】が本質)をイメージさせる
といった暗喩をLPに組み込み、ターゲットである女性に共感を得やすい「ストーリー化」を行っています。
④ 必要なアニメーションの技術的追加
さらにLPを「静止画」の状態から問い合わせ向上のために必要最小限のアニメーションの追加も行っています。
例えば、
・SCROLLや▼というパーツに対して、下方向への簡単なアニメーションを追加
・結婚式の様子や結婚後のライフスタイルというゴールを想起させる写真を多数見せるために無限スライダー表示
することで成婚というゴールイメージの強化、あるいはスクロールやクリック促進施策を行っています。
また、先述の「結婚1年後の未来」セクションに対してはWordPressLightningテーマの推奨プラグインの標準機能を使用して、写真のランダム表示を行っています。
それにより、再閲覧のたびに印象が変わり見る楽しさも付加することで、先方企業への印象の向上を図っています。
尚、アニメーションに関しては「必要最小限」の使用を原則としています。
理由としては、
・(特にスマホ時)ユーザーの見やすさの確保
・表示速度
の観点から、アニメーションを多用することがイコールで成果に結びつくとは限らないためです。
そのため、当サービスでは「成果」に向けて必要な機能追加のみ行い、標準機能でも有用なものは利用して、全体として最適化されたLPを制作しています。
⑤ スマホ対策
今回のターゲットユーザーは主にスマホでのアクセスが推定されます。
そのため、単なるレイアウト上のスマホ表示の調整(レスポンシブ対応)だけでなく、スマホで見たときに【ストレスなく閲覧】【問い合わせ促進】されるようにスマホのみの機能追加を行っています。
例えば、
・表はPC表示のままではスマホにした時読みづらいのでスクロール可能な仕様に変更し、「スクロールヒント」というスクロール促進パーツを実装
・スマホのみ画面最下部に「固定問い合わせボタン」を実装し「親指が届く範囲で問い合わせボタンをクリック可能」にしました。
単なる機能追加だけでなく、使用ユーザーの利用シーンを想定した必要機能の追加を行いました。
⑥ 大手企業との差別化
中小企業にとって最も大切な観点は「差別化」です。
今回のお客様は「独自メソッド」という強みをお持ちでしたが、LPのデザインやコンテンツ上でも差別化を意識して制作しています。
例えば、
・ファーストビュー(メインビジュアル)のやや長めの語りかけるようなキャッチコピー
・代表の苦労話→成功への軌跡
等は大手企業のLPではあまり見かけません。
大手企業では「そつのないLP」が一般的であり、言い方を変えると「無難」とも言えるケースがよくあります。
中小企業にとってはもちろん資金力、ブランド力、認知度では大手企業にかなわないわけですので、同じことをしていても打ち勝つには相当の労力が必要でしょう。
しかし、大手企業にも勝つためには「ニッチ」な視点からのアプローチにより対抗策となり得ます。
それは、単に「奇抜さ」による差別化ではなくLPのコンテンツとして工夫をすることで十分に表現が可能です。
当サービスでは単なる作業としてのLP制作ではなく、競合との差別化を意識してコンテンツを制作することも重視しています。
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以上が、今回の事例における「左脳的デザイン」の解説でした。
個別の実装内容についてはもちろん案件ごとによって対応は変わりますが、当サービスの方針や考え方のご理解促進になれば幸いです。
私は、Web制作を単なる「デザイン作業」だと思っていません。
我々のゴールはLPを制作した後の未来=成果であり、そのために私は制作段階で可能な限りの支援を行っています。
時にはお客様の事業が成功するために、時には「その表記はリスクがあります」「そのターゲットは変えましょう」と耳の痛いことも申し上げるかもしれません。
もし単に「文章通りにデザインだけやって」という事であれば他の低価格・ノーコード型の出品者や駆け出しデザイナーに依頼された方が良いかもしれません。
今回の事例のように、
・市場規模や法務リスクを計算し(経営視点)
・独自の強みを言語化してコンテンツに落とし込み(マーケティング)
・ターゲットに刺さるデザインで表現する(Web制作)
この一気通貫した視点こそが、私が提供するLP制作の価値です。
「ただ作るだけ」では満足できない経営者の方、下記【LINE公式アカウント】よりぜひ一度ご相談ください。
https://lin.ee/EFVz6yC

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