8番は本当に『正義』だったのか――舞台『12人の怒れる男』感想|水元ことし
それぞれの感想があるのは承知の上で言うが、映画版の8番は慈悲深い人物に見えていた。子供の未来を真剣に考える正義感があるからこそ1人で有罪ではないかもしれない、と主張する強さがあった。 でも今回の舞台版はずっと少し怖かった。 舞台版の8番に感じた怖さ 『12人の怒れる男』では、多様性、偏見、民主主義、家父長制といった様々なテーマが描かれている。そういったテーマのなかで、今回の舞台版で和田琢磨さん演じる8番は、まるで一人だけ違う世界に居るかのような怖さがあった。 話し合いが始まる前に、全員が「暑い、暑い」と話し、「早く終わらせたい」と口にする中、8番だけはずっと窓の外を眺めている
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