こちらでは私が実際に担当した設定、プロット、本文を掲載しております。作品のダイジェスト版、本編フルも別途ご用意しておりますのでそちらもご覧いただけると幸いです。
(以下の文章はダイジェスト版、本編フルにも同一のものを掲載しております)
概要
大学1回生時に初めて制作したゲームです。7人体制(直前期、先輩のヘルプを加えると12人)のチームで私は共同企画者兼メインライターを務めました。(なおもう1人の共同企画者はコンセプト設定とサウンドで関わっております)
制作期間は3ヶ月の予定でしたが、後述する理由により実際には1ヶ月半でした。
前半2章はプロットのみ、後半2章は本文も担当し、約16000字を執筆しました。
当ポートフォリオではプロット/世界観・キャラ設定/担当箇所の本文を載せております。
内容
「醒めない夢はお好きですか?」
主人公ユーリが迷い込んだ森の中には、人々の夢を閉じ込めた本が並べられる洋館がありました。そこで出逢ったシショという女の子といろいろな夢の中を旅する冒険をしますが、やがてシショの存在も誰かの夢であることが明らかになります。夢から醒めたあと、ユーリは現実世界のシショを探しに行くのでした。
作品の見どころ
「夢の世界に閉じこもる少女」がコンセプト、「百合」がテーマとなっています。オムニバス方式で描かれる4つの物語の結末に注目してください。
またノベルゲームという媒体の性質上、没入感を高める仕組みが取りづらいため、それを補う工夫を凝らしています。例えば本の中を旅するという設定は「テキストを読ませる」ノベルゲームのシステムに合致するようにしました。また本の中に入っていく際のエフェクトなども世界観に合わせたフォントを選定しましたので、そのような部分も見ていただけると幸いです。
最後に、物語の構造にもゲームとしての工夫を凝らしました。主人公とヒロインの2人が冒険するのは夢の中なので、その象徴としてテキストボックスを配置しました。そして最後のシーンでは2人が現実で初めて出会い、生身で会話します。そのときにテキストボックスが初めて無くなり、現実での邂逅を強調するという構造にしました。
作品作成時の注力ポイントやエピソード
元々は別の企画者が立ち上げた作品であり、私は当初サブライターとして参加する予定でした。しかし納期まで1ヶ月半となった時期に降板し、お蔵入りの危機に陥りました。
後任を引き受けた私はサークルとして作品発表の成果が求められている以上、作品を完成させたいと考えました。しかし企画者から設定などの資料も十分に共有されていない状態でしたので、続きを書いてしまうと矛盾などが発生しやすく、クオリティが下がってしまう危険がありました。加えてグラフィックなど素材制作が進行している以上、1から企画を立ち上げることも難しいと判断しました。
悩んだ末に、「図書館の中に囚われた少女」という企画のコンセプトだけは崩さずに、現行の素材を利用する形で企画を再構成することにしました。その過程では共同企画者から「百合」というテーマを提示され、それを念頭にキャラや設定やプロットを素材から逆算して生み出しました。
それからはメンバーと会話を重ねながら、認識の齟齬が生まれないように制作を進めました。チーム全体で、納期まで残り少ない中でどこまで質を保ちながら作品を制作できるかに注力しました。学内の宿泊施設にて泊まり込みでデバッグを行うこともありましたが、無事に完成させることができました。
私にとってもチームにとっても、記録よりも記憶に残る作品です。私としてはチームで1つのものを作り上げる達成感を味わえ、ゲーム制作の大変さと面白さを知りました。一方で素材から逆算してシナリオを書き上げた経験から、「ゲームの一要素」としてシナリオがあることを意識するようになりました。
作品の成果
2019年度のこみっくトレジャーにて頒布し、サークル前作並みの消化率60%を達成しました。