The Return of Depression Economics and the Crisis of 2008
■課題
金融危機を扱う書籍において、抽象的で理解しづらいテーマを、書店で一瞬で伝わる強いビジュアルに落とし込む必要があった。
同時に、ノーベル経済学賞受賞者であるPaul Krugmanの知的権威を損なわず、一般読者にも手に取らせる設計が求められた。
■解決策
「価値が崩壊する瞬間」を象徴するモチーフとして、1セント硬貨を分断したビジュアルを採用。
本来連続しているはずの価値が断絶される状態を、物理的な“切断”として可視化している。
縦方向に配置したタイポグラフィは、経済の“落下”や不安定さを暗示しつつ、静かな緊張感を保ったまま読者の視線を誘導する構造とした。
黒を基調とした色彩設計により、金融危機の深刻さと著者の権威性を同時に担保し、感情的に煽るのではなく、知的に受け止めさせる表紙として設計している。
■成果
Mother Design社内コンペにて選出され、出版社への提案作品として提出。
Graphis New Talent 金賞を受賞し、コンセプトの明確さと象徴性の強さが国際的に評価された。
■担当範囲(Role) コンセプト開発 / アートディレクション / タイポグラフィ設計 / ビジュアルコンセプト設計