■ 概要
本プロジェクトは、高行健による小説『The Accident』を題材に、ひとつの出来事に対して、答えが定まらない状態そのものを体験させるブックデザイン。
■ 課題
本作は、ひとつの“事故”を巡って複数の証言や視点が断片的に提示されるが、それらは最終的に統合されることなく、読者に解釈が委ねられる構造を持つ。
しかし従来のブックデザインでは、この「収束しない構造」自体は視覚的に扱われず、テキストの理解に依存していた。
■ 解決策
「真実が一つに定まらない状態」を、視覚的なルールとして再設計。
断片化された赤いタイポグラフィを不規則に配置し、それぞれを独立した証言として扱うことで、情報が分散し続ける状態を表現。
交錯する線やレイアウトによって、視点がぶつかり合いながらも収束しない構造を可視化した。
■ 成果
・物語構造そのものを視覚化したブックデザインの提案
・読み進めるほど情報は増えるが、結論には収束しない読書体験を設計。
Graphis New Talent Awards – 金賞受賞
■ 担当範囲
コンセプト開発 / アートディレクション / タイポグラフィ設計 / ビジュアル制作 / エディトリアル設計