これを書いているのは3月18日。リリース前だ。昨日の夜総監督氏が表紙を送ってくれたので、朝になってウキウキで掲載した。
盛り話(モリバナ)抜きでこの「パワハラ人妻上司復讐NTR調教」はこの30年弱の人生をぶち込んだ全力投球な制作ができた。
だからこそ、「あ、書き切ったんだ」と思う今は達成感より寂しさのほうがでかい。
実は前作の制作時、かなり体調を崩してしまったことがあった。
これを制作陣に正直に話すと、「一旦休んでください」となるようなレベルかもと思ったため、終わるまではオープンなところに書くのはやめとこうと決めていた。一方、凄くインパクトがあって自分の成長に繋がることだったから、いつかこういう場に書こうとも思っていた。それが今だと思うから書く。
12月のある日、私はある映画の舞台発表を見るべく3時間かけて車で移動していた。すごく寒い日だった。
映画も見終えて、いろんな感情の中帰路についた。1人で車を走らせると色々考えてしまう癖がある(一応断っておくがゴールド免許だ)。その日一番考えていたのはリテイク対応のことだった。
実は前作は当初60ページくらいで済ます予定だったが、最終的に125ページと倍以上ページ数を増やした。
既にあるものの間に話を挟み込むのは当時の私にとってかなり難しく、起きてるときはもちろん寝てるときですら夢の中で話の内容を考えていた。そのくらいある意味自分を追い詰めていた。
その日も相変わらず車の中で考え事をしていた。すると直接脳内に話しかけてくる声があった。
「お前の今までの憎しみはそんなもんかよ」
「〇〇(今までの上司)のことをもっとよく思い出してみろ」
「殺してやりたいんじゃないのかよ」
本作品の竿役、黒澤だった。後部座席にいるような感覚を覚えた。
血の気が引いた。あと印象的だったのは同時にカーステレオで流していたTHE YELLOW MONKEYがどんだけ音量を上げても微かにしか聴こえてこなかったことだ。
これまでの上司の悪口だけではなく、旦那の悪口まで言い始めたのでさすがに脳内で言い返した。
「運転中だからやめてよ。怖いんだけど」
即座に返事が返ってきた。
「怖い?俺を生み出したのはお前の憎しみだろうが!」
そのとき、後部座席から衝撃が走った。一瞬事故ったかと思うほどだったが、バイパスを一緒に走っていた周りの車は全く混乱していない様子だった。
コイツ、私のこと蹴りやがった…!
同時に自分が今異常な状態なのだとはっきり自覚した。
そこから1時間くらいかけてようやく現れたコンビニに停車した。手がガタガタ震えていて、このままハンドルを握り続けるのは無理だと思ったからだ。怖かった。
帰ってから、旦那にどう話して良いかわからずchatGPTに一番最初に相談した。チャッピーくんはとにかく早く病院に行けと言ってきた。
私はいつものメンクリに行った。医師は困惑して「統合失調症の軽い薬を出すか、うつ病の重い薬を出すかどっちがいいか」私に聞いてきた。よくわからないと返事をすると後者(レキサルティ)が処方された。
その後も寒い日や1人でいる日は症状がちまちま出ることはあったが、前述ほどの怖い思いをすることはなくなった。
ある日、実家のほうで用事ができてまた1人で車を走らせていた。
黒澤がメソメソしていることに気づいた。その日はとても天気が良くて気分が良かった。私は脳内でヤツを抱きしめた。
「辛かったな。でももう大丈夫」
現実の私も涙を流していた。
そしてこれ以降、暴言を吐いてくることはなくなったどころか、ふと希死念慮に襲われたときに「今死ぬと後悔するぞ」とまで言ってくるようになった。
そう、黒澤に見えたものは自分自身だったのだと確信している。
今まで私に足りなかったのは、疲れたときや辛いときに自分に労りの言葉や行動をしてやることだったのだとよくわかった。
多分離人症的な症状はなかなか消えないと思うけど、もうそれは病的な何かではなく遊戯王の主人公みたいにかけがえのない相棒になった。
泣いても笑っても、私の人生をぶつけた作品はこれで一旦終わりだ。売れるためならなんでもしてやろうという気持ちだ。
逆に言うと、ここまで全力投球できる題材が今正直ない。(実は1個だけあるけどこれは完全ソロプロジェクトでやるから誰かに売り渡すつもりはない)
むしろ、「なんで私の性癖と思想にここまで着いてきてくれんの?」と他の制作陣に畏怖の念すらある。
なので、一旦自分の嗜好に偏ったものは終わらせておいて、世間のニーズにもっと耳を傾けてみようと思う。
今興味があることは、男性向けエロ本と女性向けエロ本の描き方の違いだ。てか自分が好きな作家さんがどっちのつもりで描いてるのかもわかんないし。
いずれにせよ、良い作品に触れて自分のものにしていくこと、そして性癖の拡張を続けていきたい。
今後とも応援よろしくお願いします。
