Vaundy『恋風邪にのせて』に寄せて
大好きなVaundyの楽曲からインスパイアされて描いた新作です。
この曲が持つ、キラキラした恋だけじゃない「湿り気のある体温」や、まるで風邪を引いた時のような「愛の重さ」を自分なりに解釈して形にしました。
言葉を飲み込む「勿忘草」
口に咥えているのは勿忘草(わすれなぐさ)。
「私を忘れないで」という切実な願いと、本当は言いたいけれど飲み込んでしまった言葉歌詞にある「言葉が深める惑星の夜」を前に、あえて口を花で塞ぐことで、言葉にならない想いを表現
揺れる心と「イヌホオズキ」
耳元のピアスは、嘘・真実・迷いを意味するイヌホオズキです。
外から入ってくる噂や嘘と、自分の中にある真実。その狭間で揺れ動く「人間臭さ」を、耳に飾るという形に込めました。実はこの植物、全草に毒(ソラニン)があるんです。特に未熟な実には毒が強い……そんな、若くて危うい関係性の甘さと怖さを重ねています。
黒く散る「愛」のゆくえ
黒く崩れていく花びらには「愛」の文字を。
「心枯れるまで、共に笑っていよう」という歌詞の強い決意。その裏側にある「いつか形を失ってしまうかも」という不安や無常観を、この黒い花びらに凝縮させました。
日常と魔法を唱えるテクスチャ
背景のキャンバス地のざらついた質感は、泥臭い「現実の生活」を。
それに対して、繊細なラインや色の重なりで「恋という魔法(まやかし)」を表現しています。
美しい記憶が、少しずつ残酷な現実へと変わっていく……。
「思い出す日々が 僕たちを悲しませるの」という一節の切なさが、見る人に伝われば嬉しいです。
“ココロ枯れるまで甘い毒薬に溺れたまま…この恋風邪が治らないでいて”
