⚠︎本動画のネタバレを含みます。動画を楽しみたい方は、先に本編をご覧いただくことを推奨します。

■「終わらない(終わる)」を「終わらせない」へ

本案件のゲーム「一致するまで終われまテン」は、全員の回答が一致しないと終われないというルールです。
頂いた収録素材には、サイコパスキャラで通っている演者様が序盤に「俺が協力しなければ(意図的に)終わらせないこともできる」と脅すくだりがあり、かつ結果もルールを脇に置いて「一致できずに終了」していました。
ここで「サイコパスな演者様がゲームを乗っ取り、本当に終われない状況を作り出した」という構成にすれば、不一致なまま終わっても面白い構成になると考えました。
■閉鎖空間の演出

このオチを成立させるには、そこが「逃げられない閉鎖空間」であると視聴者にそれとなく感じさせる必要がありました。立ち絵しかない素材に対し、背景と演出で空間を定義しました。
・空間の立体化…繰り返し入る回答シーンでカメラを旋回させる(AE)。1カメ(正面)・2カメ(斜め)のような背景の角度差分を作成。
・合成の馴染ませ…立ち絵と自作背景が同じ照明環境にあるよう色調補正。
・閉鎖の強調…背景にある厳重な扉に、AI生成による開閉動作を追加。
■簡素なゲーム画面を「音ハメ映像」でカバーする

この企画の課題は、ゲーム画面のUIが簡素で動きがなく、そのままでは動画自体が安っぽくなる点でした。
そこで、ゲーム画面はほぼ使わずに計12回ある回答シーンすべてに演出を加えました。
使用楽曲(DOVA-SYNDROMEより「ClockJitter」「Noesis」)のBPMに合わせてマーカーを打ち、フレーム数を厳密に決めてカット割りを行っています。
・ClockJitter…フレーズの豊富さを活かし、6個の差分を使用。反復の中でも飽きないようにしました。
・Noesis…BPMが速くテンションが高い曲ですが、そのまま使うと目が流れてしまうため、あえて途中で曲を止め、回答者の「心音」だけを聞かせる「静」の時間を作って緩急をつけ、期待感を煽りました。
■制作後記

📝最終的なタイムライン
1時間の収録を20分強に圧縮する構成、フィラー除去と口語の語順整理、立ち絵とフルテロップに適切な自作エフェクトの適用、BGM・SE追加、素材自作といった基本工程。
これらに加えて「閉鎖空間」と「音ハメ演出」を徹底しました。
結果として工数が爆発し、終盤は風呂をスキップするほどの修羅場となりましたが、他では見られない密度の高い仕上がりになったと自負しております。