2024年・フィクション・86分
田辺・弁慶映画祭2024 入選
海外映画祭に出品中です。
《あらすじ》
主人公は高校卒業後、実家を出るためにガールズバーで働きはじめたなる(19)と奨学金返済のため大学に通いながらガールズバーで働いてきたマリア(21)。歌舞伎町のネオンに照らされて、なるは特別な存在になりたいと願い、マリアは普通になりたいと願う。そんな中、なるは路上で新人ホストと出会い、マリアは客から店外での裏引きを持ちかけられる。誘惑の先に待っていたものは…。
《制作意図》
歌舞伎町で、一昨日はホストの男性が刺され、昨日は飛び降り自殺がありました。治安が悪い場所、そもそもそこにいるのが悪い、自己責任などSNSにはそう書かれていました。自分はなんでこんなに自己責任という言葉に傷つくのか。私は18で友達もひとりもいないまま上京してきて、お金が無くて水商売を始めました。危険なことや傷つくことがたくさんありました、色んなものを失って、色んなものを得ました。私のような気持ちで、身体と心を擦り減らして稼いだお金を握りしめながら眠りにつく子はきっと他にもたくさんいます。19歳くらいの大人になりかけの子ども、自分もそう、子どもみたいな人間、本来守られないといけない存在が、守るべき大人によって傷つけられる、それが許せない。ニュースで犯罪者として扱われてる人らも、守られなかったからそうなってしまっただけなのに。自分で自分を守るための行為、自己犠牲の精神を持ってしまった優しい人間がどうして傷付かないといけないのか。そう考えるようになりました。かつて傷ついた子どもだった人たち、人のために犠牲になれる素直さを持った天使のような人たちを見殺しにはできない。飛び降りたり、刺したり、刺されたり、騙したり、騙されたり、汚いと思われてる世界の中にも美しさはあると信じています。正直、本当に嫌になることばかり見ました。でもその分色んな人間の生き様も見れて、すごく自分自身も生きてる感じがしていました。この人たちに出会って、尚も自己責任とか言えるのかな、自分が想像できないくらいの苦しみをくぐり抜けてここに立ってる人がいて、自分より何個も年下だったりするけど、尊敬しかありません。ニュースなどのメディアでは、そういう人達の凄さはあまり報道されない。私は、誰も傷つけたくないし天使のような人を守りたいから、映画を作ろうと思います。自分が臆病なだけなんだけど、遠くからでも一人でも救えるようなものが作れたらって思ってます。何度でもやり直して、何度でも生きようと思えるように。
木村ナイマ
《製作》
「天使たち」製作委員会
企画・製作 木村ナイマ、荒尾奈那、望月尋加
監督・脚本 木村ナイマ
助監督 望月尋加
プロデューサー 荒尾奈那
撮影監督 鈴木ラファエル