■テーマ選定理由
CGクリエイティブという授業で、物語を考えることの楽しさ、設定を考える楽しさを再確認し、それを何かしらの形で表したいと思い、今ハマっているSCPを作るということで決定した。
■作品内容
まずSCPとは、ポーランドのwikiホスティングサイト、wikidotに投稿されている架空の異常存在を指す。それらを管理、研究している架空の組織がSCP財団である。そのサイトにある記事の書き方に則りSCPを作成する。
「現代のSNSを風刺する内容」をテーマにSCPを作成。
一つ目のSCPのタイトルは「共に苦しんで」。(SNSで何でも共有する現代を風刺)脅威度や収容の困難さを示すObject Classは中間のEuclid。常に悩みを抱える元美術教員の男性。保持する異常性は悩みを周囲の人間が聞くと伝播し、思考がその悩みで埋め尽くされ、やがて衰弱死や窒息死を引き起こすというもの。毎日絵を描いているがその絵に異常性は無い。
もう一つのSCPのタイトルは「乱れ咲き」。(情報が瞬く間に拡散する様を風刺)Object Classは最大のketer。七日に一度花弁を射出するソメイヨシノに酷似した桜。保持する異常性は花弁が命中した動物は寄生され、やがて同じ桜になってしまうというもの。「動物」全般に寄生するため、ネズミやリス等の小動物、長距離を移動できる渡鳥に寄生されると、被害拡大を食い止めることが困難になることが予想されている。今のところ完全な収容には至っていない。
■制作方法
テキストエディットでSCPの記事と、読み上げソフトに読ませる原稿を作成。「Human Pictogram2.0」から解説動画に使えそうな画像をダウンロード。出力した音声データと画像をAfter Effectsで合わせて、SCP初心者にもわかりやすい解説動画を作成。またSCPを知っている人向けに、記事をそのまま印刷してボードで展示する。
■感想
今回の卒業制作で初めてSCPを作成してみた感想ですが、まず「報告書らしい」文を書くのにかなり苦戦しました。実際に投稿されている記事を読んだりして、SCPの記事特有の言い回しや、独特の不気味さを出すにはどうすればいいのか悩みました。SCPはホラーのようにただ怖くすればいいわけでなく、収容しなければならない理由や、収容に至る経緯、異常性のバランスなど気をつけなければならない点が多く、普通に物語を書くより難しかったです。また、解説動画を作る際に、SCPを知らない人向けに「SCPとは何か」を説明する場合、どうすればわかりやすく世界観を伝えられるのか、というところでかなり悩みました。
これらを通して学んだことは、相手が知らないことについて教えるのは難しいということでした。必要なものを選んで簡潔に、覚えやすいように簡素に、分かりやすいように簡単に。いかにして難解なものを単純化するか、自分の頭の中にあるものを言語化して伝えるにはどうすればいいか。これらを考えるいい機会になりました。